高山は、人間が真っ直ぐでわかりやすい奴です。
12年の付き合いの中では、季節が移り変わるようにいろいろ
な事がありました。自分の考えとビジョンを持ちボクシングに対し
真摯であると同時に妥協しません。素直ですが、些細な出来事に
一喜一憂せずプロとしてのやるべき事を確実に出来るようになって
来ましたね。
「ボクシングはスピードとタイミングの芸術である。」
かつて所属したジムの壁にあった言葉。
打たせない事をテーマとしてWBA WBCの2つのメジャータイトル
を手にしました。スピード豊かな美しいボクシングに更なる磨きをか
けて、日本のボクサーの誰もが見た事の無い新しい世界に向けて
海を渡ります。新たな目標である複数階級 4団体団体制覇に向
けて。
高山は、日本の生んだ最高のボクサーの一人である事を確信しています。
それは、フィジカルだけでなくスピリチュアルな面に於いても・・・。
相思相愛という言葉がぴったりだろうか。トレーナー中出博啓とボクサー高山勝成、二人は強い絆で結ばれている。2003年春、日本ライトフライ級タイトルマッチ敗戦の後、
中出トレーナーは当時所属のエディジムから身を引いた。その時、勝成が選んだのは親愛するトレーナーだった。「中出さんが辞めるのなら、僕もボクシングを辞めます」。そう言って、勝成はジムを飛び出した。
中出は勝成のトレーナーのみならず、ボクシングから日常生活まで日向に影に活動している。グリーンツダへの所属、WBC・WBA2度の戴冠と陥落、フィジカルトレーナー・ケビン山崎氏の招聘、設立された真正ジムへの参加、そして
今回のWORLD CHALLENGE。中出はそのほぼ全ての出来事で勝成を支えている。数多くの困難も常に共に乗り越えてきた。中出のサポートは、勝成が試合に集中できる環境を整える負担をずっと楽にする。こういう所にも、勝成の強さの秘密がある。